ビタミンやミネラル、アミノ酸などさまざまな種類があるサプリメント。毎日飲んでるという女性も多いですよね。
しかしもしマルチビタミンのサプリを飲んでいるなら…お金の無駄かも。最近の調査でマルチビタミンにはなんの効果もないことがわかったそうです…。
マルチビタミンは効果なし!?
12月17日に発刊されたAnnals of Internal Medicine誌が発表したところによると、最近行なわれた3つの研究で「マルチビタミンは心臓病や認知症に効果がないのはもちろん、長生きできるというわけでもない」との結果が出たとのこと。
サプリメント産業はアメリカで数十億ドル、そのうち半分をマルチビタミンが占めているにも関わらず「マルチビタミンの健康効果の少なさ」に関する証拠が次々と出てきている上、一部の研究ではむしろ「マルチビタミンの大量摂取は健康被害を引き起こす」とも言われているそう。
この結果を受けて、研究者の1人でジョンズ・ホプキンス大学ブルームバーグ公衆衛生学部の疫学教授のエリセオ・ガーラー教授は「我々はビタミンがなんの働きもしていないと思っている。マルチビタミンの摂取は今すぐやめるべきだ」と言っています。
しかし有用栄養物審査会の科学監査機関の代表、ダッフィー・マッケイ氏は「マルチビタミンは健康のためや足りない栄養を補うのに適している」と反論。
それに対してガーラー教授は「サプリメントで足りない栄養を補っても健康にはなんの効果もない。すべての食事の問題がサプリメントのような錠剤で解決されれば素晴らしいことだけどね」とコメントしています。
う〜ん…マルチビタミンについては意見が割れているようです。ではどのような研究をして「マルチビタミンは効果がない」と結論を出したのか見てみましょう。
マルチビタミンに関する研究
まず最初の実験で研究者は、65歳以上の男性医師6,000人を「本物のマルチビタミンを摂るグループ」と「マルチビタミンそっくりの偽薬を摂るグループ」に分け2、3年ごとに記憶力のテストを電話で行なったそう。
そして12年後、グループで記憶力に変化があったか調べてみると…なんの違いもなかったんだとか。
しかしながら偽薬を摂っていたグループよりも本物のマルチビタミンを摂っていたグループの方がガンになるリスクが8%、白内障になるリスクは9%ほど低かったこともわかったそうです。
そして2つ目の実験で研究者は心臓発作を起こしたことのある1,700人に、療法の1つとして「ビタミン&ミネラルサプリを摂取するグループ」と「偽薬を摂取するグループ」に分け、55ヶ月後になんらかの違いがあるか調査。
すると2つのグループの死亡率、2回目の心臓発作、脳卒中などのリスクにはなんの違いもなかったそう。
そして3つ目の調査は、今までビタミン&ミネラルサプリについて行なわれた27の研究、計45万人以上のデータを再調査。結果、サプリメントは病気に対して効果があるわけではなく、死を遅らせることもないとの結論に至ったそう。研究者は唯一、ガンのリスクをごくわずかに下げる効果を見つけたようです。
こうしたことから、研究者は「結果はすべて同じだった。これ以上サプリメントの効果を見つけるために研究費をかける必要はない」と言っています。
う〜ん、なんとも衝撃的な事実でしたね…。しかし「病は気から」とも言いますし、サプリだと思わせた偽薬を飲ませる実験ではなく「本物のサプリを摂る人」と「なんのサプリも摂らない人」で実験をやってみて欲しい気もします。
参考:iVillage.com